監査法人でのリモートワークが向いている人、向いていない人【CPA'sVOICE】Vol.21
コロナ禍を機に多くの企業で広まったリモートワーク。
監査法人業界でも取り入れている法人は多く、特に大手法人ではスタンダードな働き方として定着しているケースもあります。
しかし、自己管理や自己責任の中で成り立つ働き方だからこそ、リスクや向き不向きがあることも事実です。
今回は、公認会計士におけるリモートワークの実態や向いている人、向いていない人について解説します。
大手監査法人はリモートに移行傾向
多くの業界でリモートワークがスタンダードな働き方になってきている中で、監査法人でもリモートワークを取り入れている法人が増えています。
特に、大手法人ではリモートワークへの移行傾向が高まり、リモートワークを前提とした採用をしているケースもあるようです。
必ずしもリモートが適しているとは限らない
一方で、監査業務は必ずしもリモートワークが適しているとは言えない場合もあります。
一般的に、監査業務はクライアントごとに構成メンバーが変わります。
そのため、リモートワークだけで仕事をしていると、一度も顔を合わせたことのないメンバーとチームを組んで仕事をする可能性も考えられます。
そうなると、いかにITツールが発達したとは言え、信頼関係やスムーズなコミュニケーションが十分に図れずに、業務効率やクオリティの低下にも繋がりやすくなります。
自由度が高く、柔軟な働き方ができるリモートワークですが、チームワークを要する監査業務においては、リモートワークだけでは成り立たないこともあるのです。
リモートワークに向いているケース
では、監査法人においてどのようなケースがリモートワークに適しているのでしょうか?
例えば以下のケースであれば、監査現場にもリモートワークが適するといえそうです。
信頼関係が構築されている
一緒に仕事をするチームのメンバーとの信頼関係がしっかりと構築されている場合は、リモートワークに適していると言えるでしょう。
お互いに人となりを知っていて、意見を言い合える関係性が築けていれば、コミュニケーションも図りやすく、業務効率が低下しにくいと考えられます。
業務が単純作業のみ
携わっている業務が単純作業の場合も、リモートワークに適しています。
例えば、確認作業やメールだけでやり取りできる業務、契約書の突合せなど、単独で完結する業務はリモートワークに向いています。
ただし、単純作業のみの場合は、公認会計士として高く評価されなかったりキャリアアップを目指しにくくなったりする可能性が高いことも理解しておきましょう。
▼公認会計士のリモートワークについては、こちらの記事でも紹介しています。
公認会計士はリモートワーク可能?働き方の実態を解説!【CPA'sVOICE】Vol.6
リアルなコミュニケーションが成長に繋がることもある
リモートワークが浸透している一方で、リアルなコミュニケーションの大切さも見直されています。
例えば、リモートワークでは雑談を経験することができません。
「雑談がない方が仕事に集中できていいじゃないか」と思われるかもしれませんが、雑談も大切なコミュニケーションのひとつ。
特に新人であれば、周囲のやり取りの中から「こういうケースもあるのか」と新たな発見が生まれることもありますし、先輩とクライアントとの質疑応答のやり取りが耳に入ってくれば、会計的な理論構成の仕方やクライアントへの説明の仕方、コミュニケーションの取り方などに「なるほど」と学べることもたくさんあるでしょう。
リモートワークでは経験できないリアルな体験の積み重ねこそが、公認会計士としての大きな成長にも繋がるのです。
リモートワークは確かに柔軟性が高く働きやすさを感じる面も多いかもしれませんが、キャリアや業務内容、クライアントの状況などに応じて、リアルなコミュニケーションと併用しながら使い分けることが大切です。
まとめ
今回は、公認会計士のリモートワークについてご紹介しました。
監査業界でもリモートワークはスタンダードになり、特に大手法人では積極的に取り入れいている傾向にあります。
一方で、リモートワークだけでは成り立たない場合もありますし、リアルなコミュニケーションから学べることもたくさんあります。
ご自身のキャリアや適性、希望の働き方に応じで、リモートワークと出社スタイルとを上手に使い分けながら理想的な働き方ができると良いですね。
あかり監査法人では、業務の状況に応じてリモートワークも選択可能です。
経験や能力、業務内容などの適性に応じて働き方を判断させていただきますので、まずは希望の働き方についてお聞かせください。