公認会計士の転職で年齢はデメリットになるの?【CPA'sVOICE】Vol.12
公認会計士の資格や経験を活かして転職したいとお考えの方の中には、「年齢は採用に影響するの?」「年齢が高いと不利?」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、公認会計士の年齢が就職活動に及ぼす影響について解説します。
公認会計士の平均年齢や、年齢に関わらず活躍するためのコツについてもご紹介します。
公認会計士試験合格者の年齢層は?
一般的に公認会計士試験は、受験年齢が若い方が合格しやすいと言われていますが、実際には何歳くらいの方が合格しているのでしょうか?
合格者のボリュームゾーンは20代前半
金融庁が発表している「令和5年公認会計士試験合格者調」によると、全受験者のうち、合格率がもっとも高いのは20歳~25歳未満の63.3%。
次いで合格率の高い25歳~30歳未満の23.1%と比較しても、20代前半の若い層の方が合格しやすいことが分かります。
20歳未満 | 1.5% |
20歳以上25歳未満 | 63.3% |
25歳以上30歳未満 | 23.1% |
30歳以上35歳未満 | 7.9% |
35歳以上40歳未満 | 2.5% |
40歳以上45歳未満 | 1.3% |
※45歳以上は1%未満
また、近年では合格者の平均年齢も25歳を下回ることが多く、公認会計士試験合格者の低年齢化が進んでいます。
公認会計士になるための勉強に必要な時間
全体の約9割が20代で合格している公認会計士試験ですが、資格取得を目指すためにはどれくらいの勉強期間が必要なのでしょうか?
平均で2~4年必要
公認会計士試験に合格するには、少なくとも2年、平均で3~4年の勉強期間が必要と言われています。
受験する時期はそれぞれ異なりますが、多くの方が大学卒業前後の合格を目指し、在学中から勉強に取り組んでいます。
そのため、就職活動や卒業論文の作成と並行して公認会計士試験の受験勉強に励む学生も多いのです。
約9割が20代で合格
先にも述べた通り、公認会計士試験受験者のうち、20~25歳の合格率が最も高く、約9割の方が20代で公認会計士試験に合格しています。
これらのデータからも、学生時代に「受験しよう」と考え、2~4年かけて取得を目指す方が多いことが分かります。
ちなみに、公認会計士試験は受験資格が設けられていないため、国家資格としては珍しく年齢や学歴を問わず誰でも受験することができる資格です。
確かに20代の合格率が高いのは事実ですが、これは、若い方の方が比較的まとまった勉強時間を確保しやすい環境にある方が多いといったことも反映しており、試験自体は、勉強時間が確保できる環境と、何よりも合格するという強い信念があれば、何歳であっても合格することができます。
実際に、令和5年度の公認会計士試験においては、合格者のうち最低年齢は18歳、最高年齢は61歳でした。
公認会計士の転職に年齢はデメリットになる?
では、公認会計士として転職したいと考えた場合、年齢は採用に影響するのでしょうか?
若手を中心に採用する法人もある
公認会計士試験は20代前半での合格率が高いだけに、新卒や若手を中心に採用活動を行っている監査法人もあります。
特に大手監査法人では、社会人1年目の若手から活躍している公認会計士も多く在籍し、研修プログラム自体が若手向けに設定されていることも少なくありません。
こうした「経験は浅くても優秀な若手を採用して育てていこう」という採用方針の監査法人へ転職しようと考えた場合には、年齢がデメリットになってしまう場合もあるでしょう。
5年以上のブランクはデメリットに
若手を中心に採用する監査法人が多い一方で、中堅層以上の経験者を積極的に採用している監査法人もあります。
ただし、監査業務から5年以上離れている場合はは、それまでの監査経験があまり評価されない可能性もありますので、留意が必要です。変化の激しい監査業界では、5年以上経過すると、監査の基準や実務が大きく変わってしまう可能性が高いからです。
公認会計士として監査業務で活躍し続けたいとお考えの方は、一時的に監査業界から離れた場合であっても、5年以内には復帰を考える方がおすすめです。
その場合には年齢は関係なく、これまでの経験が高く評価され、活躍の可能性が高まるものと思います。
豊富な経験があれば年齢はデメリットにならない!
「若手を育てよう」という採用方針を掲げている監査法人への転職は年齢がデメリットになる場合もありますが、年齢よりも経験を重視している監査法人の場合には、年齢は決してデメリットにはなりません。
あかり監査法人も年齢にかかわらず、個々の経験を重視した採用をしている監査法人のひとつです。
実際に、「大手法人でキャリアを積んできたけれど、今後の昇進は法人の方針からあまり望めそうにない」「管理職になり顧客との接点が減ってしまった」という悩みを抱え、さらにスキルアップしたいという想いで当法人に入社した方も多く、中には、49歳であかり監査法人に入社し、パートナーとして活躍されている方もいらっしゃいます。
▼49歳であかり監査法人に入社された林さんのインタビュー記事もぜひお読みください。
https://akari-audit.recruitment.jp/member/detail/id=684
あかり監査法人では、年齢に関わらず、それぞれの経験や得意分野を活かして活躍できるフィールドが広がっています。
まとめ
今回は、公認会計士が転職する際の年齢について解説しました。
公認会計士試験は、20代での合格率が高く、若手を中心に採用活動をしている法人が多いことも事実です。
一方で、年齢よりも経験を優先した採用を行っている監査法人も多く存在し、決して年齢がデメリットになるとは限りません。
ただし、監査業務から5年以上離れてしまうと、監査基準や実務が変わっていたり、「監査の感覚」が鈍ってしまうリスクもあり、それが採用の際に不利な要素に判断されてしまう可能性もあるため注意が必要です。「一度監査業務から離れたけれど、もう一度監査の世界で公認会計士として活躍したい」とお考えであれば、5年以上のブランクは避けることをおすすめします。
あかり監査法人では、監査に再チャレンジしたい方や、さらに監査スキルを上げて社会貢献したい方が活躍しています。
興味のある方はぜひご応募ください。