こんな監査法人は要注意!相互理解を深めて有意義な面接を【CPA'sVOICE】Vol.9
公認会計士としての活躍を目指し、いざ就職!と思っても、何を基準に法人を選んだらよいか分からず迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
特に、社風や人間関係はホームページや採用情報だけでは分からない部分も多く、不安に感じることもあるでしょう。
そこで今回は、面接から見える法人の見極め方や要注意ポイントについて解説します。
面接に代表が出てこない監査法人は要注意!
多くの監査法人では、以下のような流れで採用選考が進められます。
書類選考→面接(1~3回程度)・筆記試験→内定→入社 |
この選考フローの中で、一度も法人のトップと顔を合わせることがなかったら…
あなたならどう感じますか?
数多くの監査法人を見てきた私個人の意見としては、「中堅以下の監査法人でトップが選考に出てこない場合は要注意!」です。
採用は組織作りにおいて最重要事項
なぜ、「トップが選考に出てこない法人は要注意」なのかと言うと、人材採用とは組織を作るうえで最も重視するべき業務のひとつだからです。
実際に一人の人材を採用することで、事業や組織全体に大きな影響を与えますし、大げさではなく組織の未来を左右する可能性も十分にあり得ます。
それにも関わらず、組織を指揮する代表が選考に出てこないということは、採用を重視していない可能性が高く、人を大切にしていない法人なのではないかなと思うのです。
もちろん、採用の考え方や選考フローは法人によって違いますし、規模によってはトップが出てこないことは当然というケースもあるため、「トップが出てこないから絶対NG!」とは言い切れません。
しかし、「自分自身を大切に考えてくれる法人で働きたい」「人間関係が良好で風通しの良い環境を求めている」とお考えの場合は、「選考に代表が関わっているどうか」を判断基準のひとつとすることをおすすめします。
大手法人はトップが出てこないことも多い
「トップが出てこない法人は要注意」とお伝えしましたが、いわゆるBig4を含む大手法人では、選考に代表が出てこないことの方が多いようです。
なぜなら、組織が細分化されていて、業務の中で代表と関わることはほとんどないからです。
大手法人の選考の場合は、所属部署の代表や直属の上司となる方と面接することで、職場の雰囲気や組織としての考え方を知ることができるでしょう。
公認会計士においても、面接とは相互理解の場
そもそも面接とは、応募者が選考されるだけの場ではありません。
もちろん、採用可否の決定権は面接をする法人側にありますし、面接では、応募者の適正や人柄を見極めています。
一方で、当然のことながら応募者側にも法人を選ぶ権利があり、「ここには行きたくないな」と思えば選考を辞退することもあるでしょう。
面接はあくまでも相互理解の場と捉えて、自分自身を知ってもらうだけでなく、応募先の法人を知ろうという視点を持つことが大切です。
ただし、「見極めてやるぞ」という上から目線な姿勢や横柄な態度は、採用担当者にも伝わりますので、あくまでもお互いを知ろうという気持ちで臨んでくださいね。
面接官も審査されている自覚を持っているか
面接は相互理解の場とお伝えしましたが、応募者側だけでなく、面接官側もその意識を持っていなければ意味がありません。
面接の場では、面接官自身も応募者に選考されている立場なのだという自覚を持っているかどうかを見極めることも大切です。
例えば、応募者の経歴を一方的に根掘り葉掘り聞くだけでなく、組織の方針や働き方、ビジョンや風土などを面接の中で伝えてくれる法人であれば、「相互理解の場」と捉えている可能性が高く安心できるのではないでしょうか。
かつては、いわゆる圧迫面接など上から目線の面接スタイルも多く見られましたが、令和の時代にそのような面接をする企業はほとんどありません。
むしろ、そのような面接をしている法人は「本当にここで大丈夫かな?」と一歩引いて見極めた方がいいかもしれませんね。
お互いを知る気持ちを持つことが大切
今回は、面接での監査法人の見極め方についてご紹介しました。公認会計士の仕事は、人と人との繋がりが欠かせないものです。
だからこそ、安心して長く活躍するためにも「人材を大切に考えている法人」を選ぶことが大切です。
面接スタイルは法人によって様々だと思いますが、応募者にとっても面接官にとっても「お互いを知る場」と捉えて理解を深めあえるような面接ができると良いですね。