公認会計士の面接で見ているポイントは?【CPA'sVOICE】Vol.8

監査法人への就職は、一般企業への就職と比べて応募先の母数が少なく、公認会計士の中には「面接になかなか慣れない」と悩む方も少なくありません。
だからこそ、ポイントをおさえて臨むことが大切です。
今回は、公認会計士の面接での質問内容や重視するポイントをご紹介します。

公認会計士の面接ではここを見ている!

公認会計士の面接では、どのようなポイントを重視しているのでしょうか?
まずは、監査法人の採用担当者が面接で見ているポイントについて解説します。

これまでの経歴

経歴や経験については、多くの場合履歴書・職務経歴書に記載されていますが、面接では改めて経歴や経験を踏まえた自己紹介が求められます。
面接の場では、経歴の内容よりも、これまで経験してきたことを自身の言葉できちんと語れるかどうかが重要なポイントです。

コミュニケーションの取り方

多くの監査法人が面接の中で最も重視しているのが、コミュニケーションの取り方です。
質問に対してストレートに答えられているか言葉のキャッチボールができるかどうかなどのコミュニケーションスキルは、採用の大きな判断基準になっています。

順序立てて分かりやすく話ができるかどうか

コミュニケーションスキルの一環として、分かりやすく説明できているかどうかも面接の中で重視しています。
公認会計士は、クライアントに対して監査に関する専門的な内容を説明することが大きな役割のひとつです。
そのため、面接でのコミュニケーションの中で、端的に順序立てて説明できているかどうかクライアントにストレスを与えるような話方になっていないかなどといった点も重視しています。

公認会計士が面接で聞かれる質問は?

では、公認会計士の面接では、どのようなことを聞かれるのでしょうか?
ここでは、面接でよく聞かれる質問と、回答する際の注意点について解説します。

自己紹介

面接ではまず、履歴書・職務経歴書の内容を踏まえた自己紹介が求められます。
自己紹介の際は書かれていることをそのまま伝えるのではなく、ご自身の言葉で端的に分かりやすく伝えることが大切です。
また、採用担当者は、履歴書・職務経歴書に目を通したうえで、面接でさらに詳しい内容を聞きたいと思っています。
面接では、履歴書・職務経歴書に書かれている内容をより詳細に説明できるようしっかりと準備しておきましょう。

転職したいと思った理由

中途採用においては、多くの場合、転職理由について問われます。
転職には待遇面や環境、人間関係など、様々な理由があり、時には前職への不満を感じて転職に至ることもあるでしょう。
しかし、面接の場でそうした不満を正直に伝えてしまうと「また同じように不満を感じて辞めてしまうのでは?」とマイナスイメージを持たれかねません。
もちろん、嘘をついたり無理に取り繕ったりする必要はありませんが、「新たな分野にチャレンジしてキャリアアップしたい」「家庭と両立しながら活躍したい」など、前向きな理由を伝えられるようにしておくと良いでしょう。

なぜこの法人を選んだのか

転職理由と合わせて、「なぜ当法人を選んだのか」という応募理由も採用担当者は聞きたいと思っています。
面接では、きちんと企業研究したうえで、この法人だからこそできること実現できる働き方魅力を感じたポイントなどを語れるようにしておきましょう。

将来的なキャリアイメージ

採用するうえで、これまでの経験以上に重視しているのが、これからのキャリアです。
将来的にどのような働き方がしたいのかどのような公認会計士を目指しているのかという明確なビジョンが描けていると、意欲や熱意も伝わりやすくなります。
また、挑戦したいことや目標など、想い描いているビジョンが応募先の法人の方向性や考え方とマッチしていると、より好印象を持ってもらいやすくなるでしょう。

質問に端的に答えられるかがポイント

面接では様々な質問が投げかけられますが、採用担当者にとって好印象に感じるのは、端的に真正面から答えていることです。
公認会計士は、会計士同士のチームワークやクライアントとのコミュニケーションが鍵を握る仕事だからこそ、面接でのコミュニケーションの取り方を重視している監査法人が多いのです。
また、質問に対して回答が嚙み合っていなかったり、話の軸がブレていたりすると、「クライアントに不快な思いをさせてしまいそう」「仕事をスムーズに進められなさそう」などと懸念されかねません。
面接の場では、ご自身の想いを短い言葉ではきはきと語れるように準備しておくことが大切です。

逆質問への対応

面接の最後によく聞かれるのが「何か質問はありますか?」という、いわゆる逆質問です。
この質問には、「何を基準に監査法人を選ぼうとしているのか」「就活で重視していることは何か」という問いも含まれています。
そのため、この質問に対して「何もありません」と答えてしまうと、「何も考えていないのかな」と思われてしまいマイナスイメージを持たれかねません。
採用担当者からの逆質問には、法人に対することや業界全体のことなど、ご自身が就活の中で気になっていることや知りたいと思っていることを率直に問いかけるようにしましょう。
そうすることで、働くうえであなた自身が重視していることが明確になり、意欲や熱意も伝わります。

もしも、聞きたいと思っていたことが面接の中でクリアになり、質問が思いつかなくなってしまった場合は「丁寧に説明していただき十分に理解できたため、特に質問はありません。」と一言添えると良いでしょう。

まとめ

今回は、公認会計士の面接について解説しました。
公認会計士は個人プレーと思っている方もいるかもしれませんが、実はチームワークやクライアントとのコミュニケーションが欠かせない仕事です。
だからこそ、監査法人の面接ではコミュニケーション力や端的に説明する能力を重視しています。
また、就職先の母数が少なく差別化をはかりにくい業界だからこそ、採用担当者は「どうしてうちを選んだの?」という明確な理由を知りたいと思っています。
監査法事を選ぶ基準や、どんな公認会計士を目指したいのかというビジョンを明確にすることで、熱意も伝わりご自身の想いとマッチした法人と出会うことができるのではないでしょうか。

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