公認会計士になるならパートナーを目指すべき?【CPA'sVOICE】Vol.2
公認会計士の最終キャリアと言われているパートナー。
共同経営者として組織を動かす責任あるポジションなだけに、「いつかはパートナーを目指そう!」と考える方も多いことでしょう。
今回は、そんな“パートナー”にフォーカスして、「どんな人がパートナーに向いているの?」「そもそもパートナーは目指すべき?」などという疑問にお答えします!
パートナーになるには?

まずは、パートナーを目指すにはどうしたら良いかを考えてみましょう。
そもそもパートナーとは?
パートナーは、自らが出資し、他の会計士と共同で監査法人を経営する人を指します。
監査法人は、公認会計士が共同で出資して成り立つ法人であるため、このような役職が存在するのです。
一般企業で言うと、役員と株主を兼業した役職にあたります。
パートナーに求められる能力
パートナーとして活躍する公認会計士は、全スタッフの20%~30%程度とされています。
もちろん法人によっても割合は違い、Big4などの大手監査法人の場合はさらにパートナーの人数を絞っているようです。
なかなか狭き門ですね…
パートナーは、責任者として組織を牽引するポジションなだけに、様々な能力が問われます。
例えば…
・周囲からの人望を獲得するだけの高いコミュニケーション力
・組織をけん引するマネジメント力
・市場動向を踏まえた分析力や情報収集力 など。
さらに大手監査法人となると、
・語学力
・海外赴任経験
・超ビッグクライアント案件の経験
なども求められます。
監査法人の最終キャリア言われるだけあって、単に「監査経験が豊富」なだけではなく、責任者としての人望や経験値も問われるわけです。
パートナーのやりがい
パートナーとしての最大の醍醐味は、責任者として業務を自分自身でコンロトールできること。
公認会計士として監査業務に携わることも、もちろんやりがいがありますが、一貫して業務をコントロールできるようになることで、「本来の公認会計士の役割を全うできている!」という達成感を味わうことができるものです。
加えて、多かれ少なかれ、収入もアップするはず。
パートナーを目指すことで、仕事面でも収入面でも大きなやりがいを感じられることは間違いないでしょう。
パートナーを目指さない道もある
やりがいが大きいポジションではある一方で、中には「パートナーは目指さない」という選択をする公認会計士もいます。
その理由のひとつは、マネジメント業務つくよりも監査現場のスペシャリストとして技能を高め監査業務を追及したいから。
公認会計士は専門性の高い職種なだけに職人気質なタイプの方も多く、パートナーになるよりも現場を極めたい!という志向の方も少なくないのです。
また、「パートナーになると忙しくてプライベートとの両立は難しそう…」と懸念される方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
パートナーになると、業務量が増えるわけですから、当然忙しさが増すのは事実です。
しかし、自身で業務をコントロールできるだけに、メリハリをつけて働けるポジションでもあるのです。
また、働き方改革が推奨される昨今、ワークライフバランスや子育て支援に力を入れる監査法人も続々と増え、ハードワークのイメージも少しずつ変わってきています。
私の所属するあかり監査法人も働きやすさに力入れている監査法人のひとつ。
「子育てみらいコンシェルジュ」や「子ども家庭庁ベビーシッター券」などの福利厚生も充実していて、実際に子育て世代も多数活躍しています。
もちろん、パートナーを目指そう!というやる気と能力が備わっている方であれば、積極的にパートナーへ推薦しますし、「現場を極めたい」という意向があれば、その意志を尊重したキャリアをご用意します。
パートナーを目指すにしても目指さないにしても、自分自身が想い描くキャリアを安心して目指せる環境を見つけることで、ご自身にとっての理想の働き方が叶うのではないでしょうか。
最終キャリアを決めるのは自分次第
今回は、パートナーの役割や適性、やりがいについてご紹介しました。監査法人の最終キャリアと言われるパートナーは、多くの公認会計士にとって憧れるポジションでしょう。
責任あるポジションなだけにやりがいも大きく公認会計士として大きな成長を感じられることは間違いありません。
一方で、マネジメントよりも現場のスペシャリストを目指す道や、働きやすい環境を重視する道など、目指すべきキャリアは決してひとつではありません。
パートナーを目指す道、目指さない道、いずれにしてもあなた自身が公認会計士として活躍できるフィールドを見つけられるといいですね。